■2008年は国際連合が定める「国際言語年」です。私たち(*)は、 「民族内では自らの言語で、民族間・国際間には国際語エスペラントで」 という多言語主義の考えから、国際言語年に協賛しています。
(*) =日本エスペラント学会と、同会が参加している世界エスペラント協会(UEA)
■日本エスペラント学会は、この年に関する 声明を2月に発表しました。
・財団法人日本エスペラント学会は、 2008年国際言語年に関する日本エスペラント学会の声明を2月に発表しました。
・次の行事が計画されています。
日付 |
場所 |
関連行事 |
行事主体 |
問合わせ先 |
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4月19日(土) |
東京・ |
講演(春のエスペラント1日公開講座の一環として) |
都区内エスペラント会連絡会 |
日本エスペラント学会 |
6月14日(土) |
東京・ |
講演(「エスペラントの日」記念講演会の一環として) |
日本エスペラント学会 |
日本エスペラント学会 |
10月12日(日) |
和歌山市 ・ |
講演(「シンポジウム・文化の多様性と言語」の一環として) |
日本エスペラント学会、他 |
日本エスペラント学会 |
問1:国際言語年の施策、行事は誰が実施しますか。日本ではどうですか。
答1: 国際言語年は、国際連合連盟が国際連合自身、加盟各国、 国連諸機関や関係者、賛同者に施策、行事を行なうよう呼びかけているものです。 特に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は関連行事を行ないます。 日本では、社団法人日本ユネスコ協会連盟に このお知らせが載っています。 今のところ、具体行事の発表は、上に示すエスペラント界の行事以外にはほとんど知られていません。(2月16日、本会調べ)
問2:国連やユネスコの国際言語年の取り組みは、国際共通語エスペラントについて触れていますか。
答2:いいえ。私たちの知る限り、これらの機関では、 諸国の言語、諸民族の母語の重要性、振興について強調して述べておりますが、 エスペラントについては触れていません。(2月16日、本会調べ)
問3:なぜエスペラントの団体が国際言語年に賛同するのですか。 国際語エスペラントは、諸民族語の対極ではありませんか。
答3:私たちの団体を含め、多くのエスペランチストは、 諸民族が友好を保ちつつ交流を深め、文化を発展させていくためには、「自分の国、自分の民族の内では、 自国語、自民族の母語を用い、国際間、民族を超えた交流には、中立・公平で学習の容易なエスペラントを用いよう」 という考えでおります。民族語とエスペラントの二言語(以上)の併用です。 従って、民族語とエスペラントは、矛盾するものではなく、国際言語年の、 特にユネスコの掲げる諸目標に私たちが賛同しています。
問4:外国のエスペラント団体の取り組みを教えてください。
答4:世界エスペラント協会(Universala Esperanto-Asocio、UEA)は、 今年の7月に第95回世界エスペラント大会をオランダのロッテルダムで開きます。この大会の際に、 関連の講演会や討論会がもたれる予定で、現在計画中です。また、イタリアなどでも、 同様に各種機関への働きかけが計画されています。
問5: 「国際言語年」について、他の言い方はありますか。
答5:「言語の国際年」とも言います。
また、言語の多様性を豊かさとして尊重するユネスコの考えからすると「国際多言語の年」が適切な名前
という意見もあります。
なお、エスペラントでは、この年のことを "Internacia Jaro de Lingvoj" と言い、
「インテルナツィーア・ヤーロ・デ・リングヴォィ」と読みます。