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ユネスコ(国際連合教育科学文化機関:UNESCO、エスペラントではUNESKO)とエスペラントは深い関係があります。
ユネスコはエスペラントの国際的な知的交流の分野における達成に留意し、それがユネスコの理想に一致することを認めてきました。また、エスペランチストの多くは、世界人権宣言にかかげる人権の中には、生まれたときからの言語を使う「言語権」があることを主張しつつ、人権宣言の普及につとめています。
以下は、ユネスコがエスペラントについての決議(日本語訳)を紹介します。
1954年モンテビデオ決議
IV.1.4.422
ユネスコ総会は,エスペラント採用の国際的請願に関する事務局長報告を 討議し、以下の項目を行う。
IV.1.4.4221
エスペラントが国際的知的交流の分野で、世界の諸国民の友好に果たし た成果に注目する。 IV.1.4.4222
これらの成果がユネスコの目的と理想に一致することを認める。
IV.1.4.4223
数カ国が、その学校及び高等教育機関においてエスペラント教授を実施 あるいは拡大する意向を表明していることに注目し、これらの加盟国は、この分野の成果 を事務局長に報告するよう要請する。
IV.1.4.4224
事務局長に対し、教育科学文化の各分野におけるエスペラントの利用の 発展状況を追い、かつこの目的のためにユネスコと世界エスペラント協会(UEA)の双方に 関する諸問題についてこの協会と協力するよう権限を与える。
(1954年ユネスコ総会)
1985年ユネスコ決議:エスペラント百周年の祝賀
総会は、
モンテビデオで開かれた1954年の会期中に、決議IV.1.4.422-4224により、 国際語エスペラントを通じて、世界の人々の間の国際的知的交流および相互理解 の分野で達成された結果に留意したこと、およびそれらがユネスコの目的と理想に 合致すると認めたこととに鑑み、 この間、エスペラントが、世界のより多くの地域および人類のより多くの活動分野に 浸透して、異なる国々の人々と文化の間の理解の手段として、考慮に値する進展を収めた ことを想起させ、 異なる国民性の人々の間の国際理解と疎通のためにエスペラントが提示している大きな 可能性を認め、 ユネスコの活動に関する情報の周知に向けてのエスペラント運動、特に世界エスペラント 協会の重要な貢献に、ユネスコの活動自体への参加と同様に、留意し、 1987年にエスペラントの生存百周年が祝われることを念頭に、
1. 百周年に際してエスペラント運動に祝意を表す。
2. 異なる民族と文化の間の理解を改善する手段としてのエスペラントの発展を 引き続き、注意して追尾するよう、事務総長に要請する。
3. 適切な行事、宣言、特別切手の発行などによりエスペラントの百周年を記念し、 学校および高等教育研究機関において、言語問題およびエスペラントについての 研究プログラムの導入を奨励するよう、加盟国に勧める。
4. エスペラント百周年祝賀に参加し、ユネスコ活動に関するものを含め、その会員間に 情報を周知する手段としてエスペラントを用いる可能性を研究する様、国際非政府機関 (NGO)に勧める。
ユネスコ総会, ソフィア, 1985
■世界文学の粋を紹介する「東西双書」
ユネスコの東西文化交流計画に協賛し、世界エスペラント協会(UEA)は世界の名作を優れたエスペラント訳で提供した出版に対し「東西双書」として認定しています。これまでに50冊以上が刊行され、日本からも6冊が入っています。
→ 東西双書 (Serio Oriento-Okcidento)
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