「エスペラント / La Revuo Orienta」 1997年1月号掲載

なぜ世界共通語なのに学校では学ばないのか

中央教育審議会が小学校に英語教育の導入を提言したように、 現在の日本は外国語イコール英語という風潮が蔓延し、 今日の英語支配の構造に何の疑問も持たず、 時代にとり残されまいと むしろ進んでこの傾向を受け入れ追随していくという姿勢の中に 根の深さがあるといえる。

つまり 小・中学校では エスペラントを学びたくても科目がないために学べないという状況がある。 外国では教師と校長の裁量により自由に時間割を組めるのが普通だから、 当然エスペラントの授業をしている学校もある。 この点はもっと規制緩和をして 外国語教育では英語のほかに 他の外国語、とくに東南アジアの言語やエスペラントも学べるよう 選択の幅を広げるべきである。

エスペラント界でも 世の識者といわれる人たちの間に この言葉の支持者、理解者を増やし、 一般の人々にもその存在をアピールする努力が必要であろう。

(上田友彦)


これは 「Revuo Orienta (1997年1月号)」の特集記事からの抜粋です。 コメントや問い合わせは 「日本エスペラント学会 ウェブ管理人」宛でお願いします。

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